
数年前、私はグレゴリー・テイラーという名の若者に出会った。テイラーにはハンディがあり、貧しい家の生まれだった。教師たちは彼に、頭が悪いから大学に進めないと断言した。「君は無知で、馬鹿だ」と、教師にあるまじき残酷な言葉を投げたのである。
病弱なテイラー少年は小学校にもろくすっぽ通わなかった。しかし教師は、普通に学校に通っている他の生徒と同じ試験を彼に課した。
「テスト勉強をするにも誰も助けてくれなかった」と彼は回想する。
「試験はすべて不合格、どの科目も落第しました。でも私は進級できました。先生はみな私に“できない子”というレッテルを貼りまくりました。頭が悪いという意味です」
しかし、グレゴリー・テイラーは勉強した。知識を身につけ、自分が馬鹿ではないことを証明するとともに、仲間たちのリーダーになり、大学に進学した。何が彼をどん底から這い上がらせ、成功者にしたのだろうか?
「母は私に『お前は他のどの子供だちとも、変わりはないのだよ。お前には心がある』と言ってきかせてくれたものでした」と、彼は言う。
彼は母の言葉を心に刻みつけた。そして積極的心構え(PMA)を実践する教師に目をかけられたことで、彼の心構えも大きく変わった。その教師は彼に優等生になるんだというヤル気を与えた。 「それまで、私は3年生以上のレベルのクラスにはついていけないと言われ、自分でもそう信じ込んでいました。大学は無理だから、職業学校へ進めと言われました。私は10年生に進級するまでこう言われつづけ、決定的に馬鹿の恪印を押されました。そして、自分でも馬鹿だと思いこんでいました。そんなときに、あの先生に会ったのです」と彼は話す。
「私は母と同じことを言う英語の先生に出会ったのです。『君は他の子供と同じように、ちゃんと心があるじゃないか。他の生徒よりも賢くなれるさ。それには自分を信じることだよ。君には限りない心の力が秘められているのだ。それを使いなさい』 私はその先生の言葉を信じました。そして、私は自分に対する心構えをすっかり変えたのです」
