
デニス・コナー艇長にとって、アメリカズ・カップのクルー・メンバーを選び、動機づけを行うことは、成功にとって決定的に重要なことであった。
コナー艇長は「まだ個人的な成功を収めていない男たち数百人の中から10人を、しかもチーム・メンバーとなるべき知的・肉体的特性を兼ね備えた者を選びだすのは、私の責任だ」と述べている。
ヨット・レース、とりわけアメリカズ・力ップに勝つことは、何よりもまずクルーがいかに協力できるかにかかっている。
コナー艇長は、クルーのメンバーとして成功するには、三つの要素が必要だと考えている。それは、「心構え、心構え、そして心構え」なのだという。特に彼は、クルーのメンバーはすべて「自分を勝者と見なさなければならない」と信じている。
この目的を達成するために、彼はメンバーの中に消極的な考え方が入り込むのを許さない。彼は、こうした誇り高い人間たちを決して同僚や友人の前で叱ったことがない。
「彼らは私のクルーであり、私が彼らに支えてもらいたいと思うのと同様に、私が彼らを支えるために必死になっていることがわかっているからだ」
ヨットで何か事故が起こっても、コナーは決してわめきたてたり怒鳴りつけたりはしなかった。失敗をしたとしても、その人間は事態を元どおりに直し、他のメンバーもそれを助けるだろうと期待していた。「勝利が勝利を生む。勝てば勝つほどそれに慣れて、自分に対する味方はそれだけ鍛えられる」というのが、コナーの信条である。
